よしのーと!

吉野アンバサダー

開発したメニューを吉野で試作しました!

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これが魂のメニュー達だ!

前編では、吉野アンバサダープロジェクト「グルメ開発チーム」の私たちが吉野の食材や食文化を学び、実際に生産の現場を見学した様子をお届けしました。

ここからは、チームメンバーそれぞれの思いが詰まったメニューをご紹介したいと思います。まずは、考案された全メニューをドーン!と一覧でお見せします!



この中から、目下の目標である試食イベントでお披露目するメニューを選出します。グルメ開発メンバー内での投票や吉野の方々からのご意見を受けて選ばれたのは、こちらの5品です!

 

①柿の葉ライスサンド

酢飯と塩漬けした鯖を殺菌効果のある柿の葉で巻いて熟成させて作る、吉野のふるさとの味「柿の葉寿司」。そんな柿の葉寿司から発想を得て作ったのが、この「柿の葉ライスサンド」です。

吉野産の米「ひのひかり」に地元のだし醤油「露とくとく」を塗って焼きおにぎりにし、大和肉鶏をサンドしました。ポイントは、MICA卵を使った特製タルタルソース。吉野の原木しいたけや青じそ、和からし、味噌などを使い和風に仕上げています。

 

②甘酒プリン

牛乳、黄身の色が濃い吉野のMICA卵、美吉野醸造の米麹甘酒のみで作ったプリンです。

甘みは飲む点滴と言われるほど栄養豊富な甘酒由来のもの。そのため「甘いものを食べたいけれど砂糖は摂りたくない」という健康志向の方にぴったりです。また、この甘酒はアルコール分を含んでいないため子どもや妊娠中でも安心して食べることができますよ!

 

③プランクBBQ

「プランクBBQ」とは、食材を水に浸した板の上に並べ、アルミホイルで包んで蒸し焼きにするバーベキューのこと。吉野杉の板を使うことで杉の香りが食材に移って、素材の味だけでなく“吉野の香り” を楽しめる新しい食体験です。ビジュアル的にもインパクトがありますね!

「貴重な吉野杉を火にかけるなんて…」と思ったあなたもご安心ください。調理では製材の過程で出た端材を有効活用しています。山を守るためには、杉を積極的に利用することが必要なのです。

 

④“縁”餃子(えんのぎょうざ)

吉野を聖地とする修験道の開祖を役行者(えんのぎょうじゃ)といいます。そんな彼の名から着想を得たのが「“縁”餃子(えんのぎょうざ)」です。

ただのダジャレと侮るなかれ。発案者によるとこのネーミングには「吉野アンバサダープロジェクトメンバーや吉野の方々、吉野に興味がある人々との“ご縁”を大切にしたい」という思いと「役行者という人物をより多くの人、特に若い方に知ってもらいたい」という願いが込められているそうです。

皮には上新粉や吉野特産の葛粉を使用しています。グルテンフリーなので、身体にも小麦アレルギーの方にも優しい一品となっています。

 

⑤原木しいたけとこんにゃくのピザ

吉野産の原木しいたけとこんにゃくの香りや歯応えに感銘を受けた発案者が、それらを活かすメニューを作ろう!と意気込んで開発に取り組んだのが「原木しいたけとこんにゃくのピザ」です。

原木しいたけならではの香りと濃い旨味は、シンプルなトマトソースと相性抜群!とろけるチーズも絶妙にマッチしています。聞くだけだと違和感を覚えるこんにゃくは…肉のような食感で良いアクセントになっています!

 

試作イベントin吉野

2020年10月31日、ついに試作イベント本番の日がやってきました。

普段は全国各地に暮らすグルメ開発チームのメンバーですが、この日は会場となる吉野町のゲストハウスKAM INNに集結!作業を分担し、お披露目する5品のメニューの調理に取り掛かりました。

一方、ゲストハウスの外ではプランクBBQの準備が着々と進められていました。本格的なグリルで調理すると、より写真映えします!

会場には、吉野アンバサダー以外にも生産者の方や地元の人々が集まってくださいました。それぞれの立場・視点で料理を味わいながら、「絶妙な味付けで美味しい!」「こうするともっと食べやすいかも!」などと意見が交わされていました。

このイベントでは実際に皆さんに料理を提供して貴重なご意見をいただきました。地域の方々が吉野アンバサダープロジェクトに関心を持って応援して下さっていることや、私たちと同等以上に“この町を盛り上げたい!”と思ってくださっていることを感じ、グルメ開発チームのメンバーの士気と吉野への思いもさらに高まったのでした。

 

ブラッシュアップしたメニューで試作会第2段!

吉野での試作会の後、グルメ開発チームでは実際に調理・提供してみた感想や課題を出し合いました。美味しさはもちろん、調理の手間や斬新さなどを含めて検討した結果、商品化に向けて試作するメニューは甘酒プリン、“縁”餃子、プランクBBQの3品に絞ることが決定しました。

こうして次の試作会に向けて準備を進めていた私たちですが、コロナ禍の影響で前回同様の試作会を開くことが難しくなってしまいました。そこで協力してくださったのが、吉野町で旅館と飲食店を経営されている太鼓判さんと、東京都新宿区にある美吉野醸造専門の居酒屋・よきこときくさん。2回目の試食会は2つの拠点をオンラインでつなぐ形で行われました。

吉野町の太鼓判さん

ここで、新メニュー3品の開発状況やオンライン試食会で出た意見をまとめてご紹介します。

甘酒プリン:
材料の配合や焼成時間の見直しだけでなく、焼成しないタイプのプリンにも挑戦し、オンラインイベントまでに10回ほど試作を行いました。その成果もあって、味については好意的な声を多くいただきました。他にも、「『花巴』を商品名に加えてはどうか」や「吉野町の金峯山寺の参道で販売してみたい」といった意見がありました。

“縁”餃子:
吉野産山椒や当帰を使ったり、食感のアクセントに筍を加えたりと試作を重ねた“縁”餃子。イベントでは酒粕のスープに入れて水餃子として提供されました。しかし実際に作ってみると、「餃子の製造は手間がかかるので飲食店での通期販売はハードルが高い。イベントなどの際にこの餃子を皆で作って役行者について語り合う…という形が現実的なのでは?」といった意見などが出てきました。

 プランクBBQ:
オンライン試食会に向け、吉野の太鼓判のご主人が試作を重ね、今にでも販売できそうなほど仕上げてくださっていたのが「プランクBBQ」。

具材が蒸しあがり、フタを取ると…!鹿・猪などのジビエ、鴨肉、サーモン、地鶏、地元野菜が共演する、「吉野ハーモニー」とでもいうべき料理が顔を出しました!

フタを開けた際のインパクトに大興奮していたイベント参加者からは、「蒸す時に、水の代わりに地酒を使うとさらに香りが良くなる」「食材を蒸すと、煮たり焼いたりするより栄養成分が失われにくく健康的という点もアピールできる」といった更なる改良に繋がる声が聞かれました。

太鼓判さんのご主人は、このメニューをご自身の旅館や飲食店で提供することを前向きに検討してくださるそうです。ちなみに、メニュー名は今のところ“吉野式BBQ”という案が有力。実際にどんな名前で提供されるかは、ぜひ皆さんご自身で確かめていただきたいと思います!

ここまで長い記事を最後まで読んでくださりありがとうございます。
吉野の食材について、興味を持っていただけましたか?私たちは“吉野が好き”ということと“吉野のために何かしたい”という気持ちで繋がっています。吉野ファンは何人いてもいいんです。コロナ禍でなかなか直接お会いすることはできませんが、今度は皆さんからもグルメ開発のための意見を伺ったり、吉野を盛り上げるために一緒に活動したりしたいと思います!

 

板西麻依子

管理栄養士。奈良県の小学校で栄養教諭として勤めた後、独立。心と身体のすこやかな毎日のために、食育活動を行っています。

 

鈴木直哉&Aya

旅と芸術が好きななおちゃん。旅とパン・お菓子作りが好きなAyaで記事を書きました。娘と3人で暮らしています。Ayaは子どもが食べても安心な体に優しいメニューをつくって、カルマキッチン、アートイベントに参加しています。

吉野アンバサダー

吉野アンバサダー

奈良県吉野町を盛り上げるため、全国から集結した吉野ファンの集団が「吉野アンバサダー」です。約60人のメンバーそれぞれが独自の経験や特技を生かして商品開発やイベント企画などに取り組んでいます。

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