「思いついたら、すぐに作ってみる!」ということにハマっている、吉野アンバサダー「アクセサリー開発プロジェクトチーム」のはらだ なおこです。この記事では、これまで色々なアクセサリーを作ってみた私が一番苦戦した“アロマワックスサシェ”の試作体験をご紹介したいと思います。
アロマワックスサシェ開発のきっかけ
ところで皆様、“アロマワックスサシェ”とは何かご存じですか?
「サシェ」とはフランス語で香り袋のこと。 “アロマワックスサシェ”はアロマの香りを付けたワックス(ロウソクの素材)でできたサシェのことを指します。
部屋やクローゼット、ベッドルームに飾って香りやデザインを楽しむ雑貨ですが、日本では洋服の香りづけや防虫対策としてクローゼット内に吊るして使用されることが多いようです。
そんなサシェを、なぜ私が吉野の素材で作ろうと思い立ったのか。それは、「吉野杉や吉野ヒノキに代表される吉野の豊富な山の資源や自然の恵みを使って、人々の暮らしを彩りたい」と考えたから。吉野を身近に感じられ、実用性もあって、デザインや香りを楽しめるアイテムが作れたら……。こうして思いついたのがアロマワックスサシェでした。
吉野の素材を使ったアロマワックスサシェ、試作開始!
「吉野の木材から抽出したアロマオイルを使って作ったアロマワックスサシェをクローゼットに吊るしておけば、洋服を虫から守ってくれるだけでなく、クローゼットを開ける度に木の香りに包まれて前向きな気持ちになれそうだな。」
そうひらめいた私は、作り方すら知らなかったもののさっそく材料を揃えて試作を開始!ちなみに、今回使用した材料の大半は100円ショップで購入可能です。
アロマワックスサシェ作りはベースとなるロウソクを細かくすることからスタートです。初めての作業だったので少しヒヤヒヤしつつ、一人黙々とロウソクを砕くこと約40分。途中でカッターからハサミに持ち替えたため、一部の欠片は大きな塊となってしまい次の工程で支障が出るかも……と不安になりましたが、「何事も実験だ♪」と気を取り直して作業続行!
続いて砕いたロウソクを鍋で湯煎して溶かし、完全に溶けたら吉野町にある喜多製材所さんからいただいた「吉野ヒノキから抽出したアロマオイル」を混ぜていきます。分量は200グラムのロウに対してアロマオイル45摘がベスト!鍋からはフレッシュでリラックスできるヒノキの香りが漂います。
次は紙コップとシリコン製の型に溶かしたロウを流し込み、10分ほど待って冷めてきたところでデコレーションを乗せる工程。私はロウを溶かしている間にシミュレーションを行っていたので、慌てずにデザインを作り上げることができました。ちなみに、私にとってはロウを流しいれた後の本番のデコレーションよりもシミュレーションを行っている時間の方が気楽で楽しかったです(笑)
本番のデコレーションをそれほど楽しめなかったのは、タイミングを見極めるのが難しかったから。ロウは固まりすぎてもいけませんが、柔らかすぎると重いデコレーションが下に沈み、軽いものは位置が定まらず動いてしまいます。一度失敗すると、たとえそーっとデコレーションを動かして修正しようとしてもロウに跡が残ってしまい、キレイな仕上がりにはなりませんでした。
紙コップを型にして作ったサシェは、デコレーションの際に紐を通すための穴を作ります。すべてのデコレーションを乗せ終えてロウ全体が白っぽくなってきたタイミングでストローを挿せばキレイな穴が完成します。ここまでできれば、完成はもう間近。ロウは流し込んでから30分ほどで固まるので、完全に冷めている(固まっている)ことを確認してから型抜きをします。そして穴に紐を通せばアロマワックスサシェの出来上がりです!
初回の試作では全部で8つのサシェ作ることができました。しかし、デコレーションの段階で失敗してしまったものがあったので100%満足することはできずリベンジを決めた私。「次は一つも失敗せず、自分の思い描いているデザインをそっくりそのまま形にしよう」と意気込んで再挑戦しました。
2度目は1つも失敗をせず、デザインした通りに作ることができました!出来上がりを見るとつい嬉しくなり、実際の商品っぽくラッピングをしてみることに。「吉野からの自然の贈り物」というテイストに仕上げるため、ラッピングに使うものも吉野の素材にこだわってみました。
台紙には吉野で作られた手すき和紙、袋の飾りとなるタッセルには吉野の植物で染めた糸や商品を扱う「草木染めCraft冬青(そよご)」さんの糸を使ってみました。ラッピングすると一層吉野らしさが引き立ったと思うのは私だけでしょうか(笑)
皆様の手に吉野の恵みが詰まったアロマワックスサシェをお届けできるよう商品化を進めていくので、どうぞお楽しみに!
【この記事を書いた人】
はらだ なおこ
大阪生まれ、大阪在住。旅人/クリエイター。海外の旅は30ヶ国以上。そこでしか味わえない映画体験と交流会『time.share』の代表。映画ライターでもあります。吉野は千本桜に感動。四季全て訪れてみたいと思っています。
Instagram ID:makever https://note.com/harada_naoko