イザナギ、イザナミ、アマテラス…
名前は聞いたことあるけどどんな神様なんだろう?「古事記」の名前は知ってはいるけど、読んだことがないなぁ、という人も多いのではないでしょうか??
歴史深い奈良県に住んでいると、ちょっと足を延ばせばお会いできる神様がたくさんいます。今回は、日本の神様カードを引いてご縁ができた神社を参拝して日本の神様について学んでみたいと思います!
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【日本の神様カードとは】
日本の神様カードとは、1300年前に編纂された日本最古の歴史書のひとつ「古事記」の神様の中から、48柱の神様を紹介しているオラクルカードです。(タロットカードをイメージしてみてください)
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木花之佐久夜毘売(このはなさくやひめ)
今回、私が引いた神様カードは、木花之佐久夜毘売(このはなさくやひめ)です。
神名
木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
古事記とコノハナサクヤヒメ
稲穂をこの世界に持ってきたニニギという神様が、一目惚れして求婚した女性が「コノハナサクヤヒメ」です。父・オオヤマツミは、自分の娘がニニギの神から求婚されたことを喜んで、コノハナサクヤヒメを差し出したことから、二人は結婚することになりました。
実はその際、父・オオヤマツミは、「姉のイワナガヒメを妻にすれば命が永遠となるでしょう、妹のコノハナサクヤヒメを妻にすれば花が咲くように繁栄するでしょう」と、二人の姉妹を差しだしました。ですが、ニニギの神は、醜い姉のイワナガヒメを送り返して、美しい妹のコノハナサクヤヒメと結婚したので、ニニギの神やその子孫の命が有限になったと言われています。
ニニギの神と結婚した初日に、コノハナサクヤヒメが妊娠したので、ニニギの神は、「それはおかしいぞ」と疑いました。疑いをかけられたコノハナサクヤヒメは、「あなたの子であれば、どんな災いの中でも無事に生まれてくることができるはずです」と、自ら産屋の窓をすべて閉じてから火を放ち、その中で、ホデリ(海幸彦)、ホスセリ(火須勢理)、ホオリ(山幸彦)の3神を無事生んだのでした。
コノハナサクヤヒメからのメッセージ(日本の神様カードより)
「ありのまま、自然に任せて時が来るのを待ちましょう。花開く時が巡ってきたようです。内なる力と自然の恵みで、あなたは素晴らしい花を咲かせるでしょう。でもあなたは、新緑の時も紅葉の時も、葉を落として冬を越える姿も、どれも本当に美しいのだということを知ってください。」
御利益
安産 子育て 家庭円満 災難消除 農漁業守護 登山安全など
テーマ
ありのままの美・繁栄・高潔・パートナー
コノハナサクヤヒメが祀られている奈良の神社を巡る
當麻山口神社
住所:奈良県葛城市當麻1081
二上山登山口手前に鎮座する古社。コノハナサクヤヒメは、夫のニニギ、父のオオヤマツミと一緒に祀られています。
森の中にあるこの神社は、参道がとても気持ちよく神社に着くまでもが清々しい気持ちのいい神社です。お参りに行った日、神社に住み着いている猫を膝に乗せて、一緒にお昼寝をしている男性がいらっしゃいました。2人に光が差し込みとても平和な光景が印象的でした。
阿陀姫神社
住所:奈良県五條市野原西4-14-3
安産祈願により、古来から信仰の厚い神社です。男の子を産みたい時は「白」、女の子を産みたい時は「赤」の鈴の緒をいただいて腹帯にします。無事に出産をすることができれば、新しい鈴の緒を奉納するのが習わしとなっています。
神社の東方に「シメシカケノ森」(別名「比売火懸の森」)と呼ばれる森があります。古事記には、コノハナサクヤヒメが、3人の子(ホデリ/海幸彦)、ホスセリ/火須勢理)、ホオリ/山幸彦)を産んだ時に自ら産屋に火をつけたことが記されていますが、この森はその伝承に基づくといわれていて、今でも立ち入り禁止地域となっています。
今回は、コノハナサクヤヒメにまつわる2つの神社をご紹介しました。今後も、神様カードにまつわる奈良県内の神社をご紹介していく予定ですので、ぜひ皆さんも「日本の神様カード」を引いて、神社を巡ってみてはいかがでしょうか?
※コノハナサクヤヒメの別の呼び名は、「阿陀姫」、「神吾田津姫」、「神吾田鹿葦津姫(かむあたかあしつひめ)」など複数あります。
参考資料:神様と仲良くなれる!日本の神様図鑑/新星出版社
協力:日本の神様カード