「道の駅」と聞くと、あなたは何を想像しますか?
道の駅は高速道路にあるサービスエリアのようなものですが、一般道路沿いに位置しており、だれでも利用が可能です。地元農産物・工芸品の販売や地元PRのための拠点として活用されています。
「農産物って言っても、スーパーで売っている物と同じでしょ?」と思ったあなた。道の駅で売られている農産物は、スーパーで見かけるものよりも多少形は不揃いでも、安くて大きいものが多いんです。また、地元で収穫されてから店頭に並ぶまでの時間が短いので、鮮度も抜群です。
都会や観光地では出会えないような商品や食べ物に出会えることから昨今人気の道の駅巡りツアー。今回は前後編に分けて、私が奈良県南部にある道の駅を巡るバスツアーに参加した際の様子をお伝えしたいと思います!
上北山村
ツアーは奈良県中部の吉野町を出発し、約1時間かけてまずは県南部、人口500人程度の上北山村へ。曲がりくねった細い山道で野生の猿に遭遇するトラブルもありつつ、たどり着いたのはこぢんまりとした道の駅でした。小さいものの地元特産品の販売スペースがあり、併設されているコンビニエンスストアでスナックや飲み物なども販売しています。
上北山村の見逃せない名物
バタークッキー「鹿飛び出し注意!」
こちらは奈良県内全域で販売されている土産物のようですが、今回のバスツアーで訪れた道の駅ではここでしか見かけなかったので、上北山村の道の駅名物としてご紹介したいと思います。皆さんがイメージする「奈良の鹿」は奈良公園にいる比較的大人しい個体ですが、奈良県南部に出没する鹿は人馴れしていない野生動物なので、運転中に飛び出してくるととても危険です。注意喚起をしつつ収益も上げる、良い(?)商品ですね。
こんにゃく
古くから伝わる伝統的な製造方法で作られるこんにゃくは、上北山村の特産品のひとつです。添加物を使用せずに手作りしており、刺身こんにゃくとして食べるのがおすすめなのだそうです。
その他
上記でご紹介したもの以外にも、様々な種類の手作り木工雑貨や梅干しが目を引きました。昔ながらの塩味がきいた酸っぱい梅干しが好みの方は、ぜひ上北山村の梅干しを試してみてください。
道の駅周辺の見どころ
道の駅の隣には川が流れているので、川に沿ってぶらぶら歩くと気持ちがよさそうです。道の駅で食べ物を買ってきて川辺で食べるというのもいいですね。また、周辺には午後2時から営業している温泉もあります。道の駅周辺は自然・温泉・買い物と上北山村の良いとこ取りができるスポットなので、近くに来た際はぜひ立ち寄ってください。
川上村
バスツアーで次に立ち寄ったのは、上北山村のお隣・川上村にある道の駅です。川上村はダム建設のために多くの地区が移転を余儀なくされたという過去があるのですが、この道の駅があるエリアもそういった歴史があるのだそうです。そのダムの下流に建つ道の駅は温泉もある「ホテル杉の湯」の敷地内にあり、ホテルの料理人が作るダシを使った麺類やカレーなどが食べられるレストランがあります。
川上村の見逃せない名物
ゆず羊羹
村内産の柚子を使った、あっさりとした甘さが特徴の羊羹です。一口食べると甘さと柚子の香りが広がっていきます。その美味しさもあって、道の駅全商品の中でもトップクラスの人気を誇っているそうです。
火打餅
火打餅は昔から川上村に伝わるヨモギ餅で、火打石の形に似せて作られていることからその名がついたそうです。ヨモギのほんのりした苦みとあんこの甘さのバランスがよく、香りも爽やかな1品です。
その他
山に囲まれた地域だけに、ここでも手作り木工雑貨が販売されていました。他にも馬油を使ったボディーソープやシャンプーが販売されていました。
道の駅周辺の見どころ
この周辺を訪れたら外せないのは、道の駅の隣にあるホテル杉の湯の温泉!日帰り入浴も可能です。温泉につかって山々やダムを眺めながらのんびり過ごせば、リラックスできること間違いなしです。
宇陀市
奈良県の北東部に位置する宇陀市は、万葉の時代から続く非常に古い歴史を持っており、城下町としても栄えてきました。そんな町にある道の駅には、広い物販コーナーや直売所、レストランはもちろん、なんと足湯が設置されています。
宇陀市の見逃せない名物
人麿せんべい
飛鳥時代の歌人・柿本人麻呂がこの地で歌を詠んだことにちなんで作られたのが、この道の駅でもトップクラスの人気を誇る「人麿せんべい」。10枚以上入っているので、家族や職場へのお土産にもピッタリです。
宇陀牛肉うどん
道の駅の軽食コーナーの人気メニューが、地元産宇陀牛を使った肉うどん。柔らかく煮込まれた牛バラ肉がたっぷりと乗っており、肉のうまみが存分に感じられます。私は滅多に麺類のスープを飲み干すことはないのですが、今回は気付くと最後の1滴まで飲み切っていました!お値段も税込800円ととてもリーズナブルなので、ぜひお試しいただきたい一品です。
足湯
奈良県内の道の駅では珍しく敷地内には足湯があり、しかも利用無料!1度に10人程度利用できる広さです。タオルの販売もされているので、もしハンカチやタオルを持っていなくても安心ですね。ちなみに、足湯近くには温泉のお湯を販売するスタンドがありました。
前編でのご紹介はここまで!後編では、「吉野の玄関口」といわれる大淀町の大きな道の駅「大淀iセンター」やこんにゃく串が名物の「道の駅黒滝」についてご紹介しています。
「道の駅巡りで見つけた奈良のええもん、うまいもん(後編)」はコチラ>>>